5バックにしてからの同点、追いつかれた後には攻めの形が作れない。ましてやシュート数で水戸に上回られ、後半は圧倒的に押されまくった。
ガンバが負けたことによって、棚ボタで首位となった。首位になったけれども、試合内容はパッとしない。引き分けとなったことよりも、流れるような攻撃が構築できない状況にストレスが溜まってしまう。
降格が決まった去年の最終節、安達監督は試合後の挨拶で、「降格しても広島のように優勝を争えるチームをつくりたい」と語った。
ここ最近のJ2からの昇格チームは、柏が昇格して即J1優勝し、広島、セレッソ、仙台はACLに出場している。降格してもJ2でチームをしっかりつくり直し、強豪チームに生まれ変わるというパターンが出来上がっているように思える。
安達監督のメッセージを信じると、1年間J2で戦えば、ヴィッセルも広島のような、柏のような、セレッソのようなチームに生まれ変わるという夢を持ってしまう。
そんな夢が本当に叶うのか?過去の昇格チームの戦績を分析してみた。
1つ目の表はJ1昇格チームの昇格後の順位。
2008年までは、2002年の京都を除くと、上位に食い込む昇格チームはない。
特に2006年からお3シーズンは、昇格チームの半数以上が翌年に即J2降格となるなど、昇格チームにはJ1との力の差があった。
しかし、過去5年間のうち、今シーズンを除く4年間では必ず上位に食い込む昇格チームがいる。
2011年の柏は優勝、広島とセレッソはACL出場。下馬評の低かった鳥栖が5位に食い込んでいる。
最近ではJ2で昇格する力があれば、過去の傾向から、J1上位に食い込めるという結果となっている。
次の表は過去の昇格チームの1試合平均勝点。1位で昇格しているチームの平均勝点は約2以上。
圧倒的な強さだった2008年の広島の平均勝点は2.2だが、昇格後ACLに出場した2009年の仙台、セレッソ、2010年の柏は約2.0。
35節終了時点で、ヴィッセルも2.0を上回っており、昇格後、強豪となったチームと同等の結果を残している。
昇格までの期間を見ると、広島、柏は降格から1年でJ1復帰しているが、セレッソは昇格まで3シーズン、仙台は6シーズンかかっている。
降格後、1年間で昇格し、J1の強豪となった広島と柏はJ2の1シーズンでチームを作り上げたのか?
広島は2008年に降格したが、このシーズンの天皇杯で準優勝し、翌年のゼロックススーパーカップではJ2所属ながら、J1チャンピオンの鹿島を破っている。
2009年にJ2で戦った広島は、実はシーズン開幕前からJ1の上位となる力があって、J2に落ちたのがおかしいというチームだったということだろう。
となると、J2降格して1年間で力をつけ、J1の強豪となったのは、2010年の柏1チームだけになる。
その柏というチームは、優秀なブラジル人監督のもと、J2ではレアンドロ・ドミンゲス、J1に昇格してからはジョルジ・ワグネルを加えて、強力な外国人選手を柱に戦ってきたチーム。もちろん、酒井宏樹、田中順也、工藤浩平、菅野孝憲という代表級の選手もJ2時代から揃っており、外国人、日本人共に個人能力が非常に高いチームだった。
降格後、1年で昇格し、その後J1で上位となるには、やはりそれなりの理由がある。
1年で復帰した広島、柏はJ2で戦うには、ポテンシャルが高く、J2でチームを作り上げてきたセレッソ、仙台については1年で昇格することはできず、力をつけるには数シーズン必要だった。
J2で圧倒的な強さを示し昇格しても、開幕前の予想では昇格チームを優勝候補とする人はほとんどいない。
昇格チームがJ1で結果を出した後、振り返ればJ2のときに力をつけていたんだろうという印象が持たれるのだろう。
ならば、ヴィッセルもJ1に昇格し、昇格後に強さを示せば、J2時代に力をつけていたんだろうと言われる。そのためには、必ず昇格しなければならない。また、J2でも強かったから優勝したんだという結果を残さなければならない。
現在の勝点ペースはチームが目標として掲げた85(1試合あたり2.02)のペースを上回っている。またこのペースは、例年のJ2優勝ペースに匹敵している。
これまで、最下位に負けたり、ふがいない試合もいくつもあるけれど、昇格決定までカウントダウン大会に入った今に至っては、一喜一憂することなく、まずは優勝ペースの成績を残したことを評価したい。J2で力をつけたかどうかは、来年に結果が出る話だ。
降格が決まった去年の最終節、安達監督は試合後の挨拶で、「降格しても広島のように優勝を争えるチームをつくりたい」と語った。
ここ最近のJ2からの昇格チームは、柏が昇格して即J1優勝し、広島、セレッソ、仙台はACLに出場している。降格してもJ2でチームをしっかりつくり直し、強豪チームに生まれ変わるというパターンが出来上がっているように思える。
安達監督のメッセージを信じると、1年間J2で戦えば、ヴィッセルも広島のような、柏のような、セレッソのようなチームに生まれ変わるという夢を持ってしまう。
そんな夢が本当に叶うのか?過去の昇格チームの戦績を分析してみた。
1つ目の表はJ1昇格チームの昇格後の順位。
2008年までは、2002年の京都を除くと、上位に食い込む昇格チームはない。
特に2006年からお3シーズンは、昇格チームの半数以上が翌年に即J2降格となるなど、昇格チームにはJ1との力の差があった。
しかし、過去5年間のうち、今シーズンを除く4年間では必ず上位に食い込む昇格チームがいる。
2011年の柏は優勝、広島とセレッソはACL出場。下馬評の低かった鳥栖が5位に食い込んでいる。
最近ではJ2で昇格する力があれば、過去の傾向から、J1上位に食い込めるという結果となっている。
1位 | 2位 | 3位 | |
2000 | 川崎 16位 | FC 東京 7位 | |
2001 | 札 幌 11位 | 浦 和 10 位 | |
2002 | 京 都 5位 | 仙 台 13位 | |
2003 | 大 分 14位 | C 大阪 9位 | |
2004 | 新 潟 10位 | 広 島 12位 | |
2005 | 川 崎② 8位 | 大 宮 13位 | |
2006 | 京都② 18位 | 福岡 16位 | 甲 府○ 15位 |
2007 | 横浜FC 18位 | 柏 8位 | 神 戸○ 10位 |
2008 | 札幌② 18位 | 東京V 17位 | 京 都③ 14位 |
2009 | 広島② 4 位 | 山 形 15位 | |
2010 | 仙 台② 14位 | C大阪② 3位 | 湘南 18 位 |
2011 | 柏② 1位 | 甲 府② 16位 | 福岡② 17位 |
2012 | FC 東京② 10位 | 鳥 栖 5位 | 札幌③ 18位 |
2013 | 甲 府③ | 湘 南② | 大 分② |
:ACL出場 | |||
:J2降格 | |||
丸中数字はJ2回数 |
次の表は過去の昇格チームの1試合平均勝点。1位で昇格しているチームの平均勝点は約2以上。
圧倒的な強さだった2008年の広島の平均勝点は2.2だが、昇格後ACLに出場した2009年の仙台、セレッソ、2010年の柏は約2.0。
35節終了時点で、ヴィッセルも2.0を上回っており、昇格後、強豪となったチームと同等の結果を残している。
昇格までの期間を見ると、広島、柏は降格から1年でJ1復帰しているが、セレッソは昇格まで3シーズン、仙台は6シーズンかかっている。
1位 | 2位 | 3位 | |
1999 | 川 崎 2.03 | FC 東京 1.78 | |
2000 | 札幌 2.35 | 浦和 2.05 | |
2001 | 京都 1.91 | 仙台 1.89 | |
2002 | 大分 2.14 | C大阪 1.98 | |
2003 | 新潟 2.00 | 広島 1.95 | |
2004 | 川崎② 2.39 | 大宮 1.98 | 福岡● 1.73 |
2005 | 京都② 2.20 | 福岡 1.77 | 甲府○ 1.57 |
2006 | 横浜FC 1.94 | 柏 1.83 | 神戸○ 1.79 |
2007 | 札幌② 1.90 | 東京V 1.85 | 京都③ 1.79 |
2008 | 広島② 2.22 | 山形 1.73 | 仙台● 1.56 |
2009 | 仙台② 2.08 | C大阪② 2.04 | 湘南 1.92 |
2010 | 柏② 2.05 | 甲府② 1.79 | 福岡② 1.77 |
2011 | FC東京② 2.03 | 鳥栖 1.82 | 札幌③ 1.79 |
2012 | 甲府③ 2.05 | 湘南② 1.79 | 大分② 1.69 |
2013 | 神戸② 2.06 | G大阪 2.03 | 京都④ 1.71 |
:1年でJ1復帰 | |||
:J1昇格に複数 | |||
丸中数字はJ2回数 |
降格後、1年間で昇格し、J1の強豪となった広島と柏はJ2の1シーズンでチームを作り上げたのか?
広島は2008年に降格したが、このシーズンの天皇杯で準優勝し、翌年のゼロックススーパーカップではJ2所属ながら、J1チャンピオンの鹿島を破っている。
2009年にJ2で戦った広島は、実はシーズン開幕前からJ1の上位となる力があって、J2に落ちたのがおかしいというチームだったということだろう。
となると、J2降格して1年間で力をつけ、J1の強豪となったのは、2010年の柏1チームだけになる。
その柏というチームは、優秀なブラジル人監督のもと、J2ではレアンドロ・ドミンゲス、J1に昇格してからはジョルジ・ワグネルを加えて、強力な外国人選手を柱に戦ってきたチーム。もちろん、酒井宏樹、田中順也、工藤浩平、菅野孝憲という代表級の選手もJ2時代から揃っており、外国人、日本人共に個人能力が非常に高いチームだった。
降格後、1年で昇格し、その後J1で上位となるには、やはりそれなりの理由がある。
1年で復帰した広島、柏はJ2で戦うには、ポテンシャルが高く、J2でチームを作り上げてきたセレッソ、仙台については1年で昇格することはできず、力をつけるには数シーズン必要だった。
昇格チームがJ1で結果を出した後、振り返ればJ2のときに力をつけていたんだろうという印象が持たれるのだろう。
ならば、ヴィッセルもJ1に昇格し、昇格後に強さを示せば、J2時代に力をつけていたんだろうと言われる。そのためには、必ず昇格しなければならない。また、J2でも強かったから優勝したんだという結果を残さなければならない。
現在の勝点ペースはチームが目標として掲げた85(1試合あたり2.02)のペースを上回っている。またこのペースは、例年のJ2優勝ペースに匹敵している。
これまで、最下位に負けたり、ふがいない試合もいくつもあるけれど、昇格決定までカウントダウン大会に入った今に至っては、一喜一憂することなく、まずは優勝ペースの成績を残したことを評価したい。J2で力をつけたかどうかは、来年に結果が出る話だ。
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